リアリティ・ショックとは? 事例、予防策、生まれやすい盲点など

[人材採用] リアリティ・ショックとは? 事例、予防策、生まれやすい盲点など

2021.02.04

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リアリティ・ショックとは?

リアリティ・ショックとは、組織に入る前と組織に入った後に知る現実とのギャップから受ける衝撃のことです。「期待に至らない場合」と「事前の想定を超える場合」の2つに大別されます。

リアリティ・ショックの例

「社員間のコミュニケーション量が多く、程よく和気あいあいとした会社に見える。毎週金曜日は飲み会にも行きそうだ」という期待を抱いて入社したとします。

このとき、実際はほとんど交流がなく、飲み会の開催頻度も2~3ヶ月に1回ほど…というのが「期待に至らない場合」のリアリティ・ショックです。

対して、想像以上に社員間の交流が活発であり、飲み会が毎週金曜日どころではなく平日は業務終わりに毎日のように行く…というのが「事前の想定を超える場合」のリアリティ・ショックです。

リアリティ・ショックと聞くと「期待に至らない場合」が想像しやすいものですが、入社時と入社後とでのギャップから受けるショックのことを広くリアリティ・ショックと呼びます。

リアリティ・ショックによって起こること

①コミットメントの低下

リアリティ・ショックの発生により、本人には「自分はこの会社でうまくやっていけるのかな…」「自分の強みはこの環境で最大限発揮できるのかな…」という不安が生まれやすくなります。その状態が続けば続くほど、任されている業務や役割を全うすることが難しくなります。

②早期退職の発生

リアリティ・ショックの発生により、最悪の場合は当該社員の早期退職にもつながります。

リクルートワークス社の調査によると、就職後の半年以内に離職する「超早期離職率」は11.8%と決して低くはない割合ということがわかっています。

https://www.works-i.com/project/koukousotsu/first/detail004.html

さらに、労働政策研究・研修機構の調査によると、新卒3年以内離職者の早期退職理由としては、男女合わせ「労働時間・休日・休暇の条件がよくなかったため」が33.5%、「人間関係がよくなかったため」が28.8%。入社前から変わらない会社の制度やカルチャーが原因で早期退職を決断しているのが現状です。

https://www.jil.go.jp/institute/research/2017/164.html

③レピュテーションの低下

リアリティ・ショックの発生により、レピュテーションの低下にもつながります。現在は在籍中・退職済みの社員が会社の評価を行うwebサイトが拡大しており、実態がオープン化されやすい環境になっています。

「コミュニケーション量の多い組織」といっても、リアリティ・ショックが発生した社員にとっては「業務に関係のない面倒な交流が求められる組織」です。

採用の時点でどれだけ優秀な人材に出会おうと、長期的な視点から見るとリアリティ・ショックを予防することが先決です。

リアリティ・ショックの盲点

リアリティ・ショックには入社~入社3年後を乗り切れば大丈夫と思われやすい、という盲点があります。

しかし、ベンチャー企業は度重なる組織形態の変化、大企業は異動など、従業員視点での環境の変化として広く見ると、組織に属する限りリアリティ・ショックは起きうるものです。

安心して背中を任せている中堅社員だから大丈夫。その思い込みが黄色信号です。

リアリティ・ショックの予防法

①採用の時点でギャップのない状態に努める

「少ない選考フローで即入社可能!」などのメッセージ打ち出し。母集団形成の方法としては難易度が低いかもしれませんが、リアリティ・ショックに繋がる採用手法といえます。

・採用広報には写真や動画など空気感が伝わりやすいものを用いる

・数字を意識し、より具体的な姿を伝える(△「有給取得率高め!」 ◎「有給取得率95%!」)

・選考フローの中で複数の社員と会う場を設ける

・実際の業務に一部関わらせる

などが有効です。

②緩やかなオンボーディングを心がける

リアリティ・ショックは最大限防ぎたいものの、入社前と入社後のギャップをゼロにすることは難しいのも実情です。そのため、緩やかなオンボーディングを通して徐々に組織に馴染ませることが重要です。

一般的に、個人が組織に適応するためには約1年が必要とされています。やむを得ず急ピッチでの即戦力化を期待することも必要な組織フェーズもありますが、1年間という期間を1つの基準とし「入社前の印象→入社後の印象」へと移行させることが重要です。

③定期的に1on1の場を設ける

リアリティ・ショックが起きるのは入社直後だけではないことは先にもご紹介しましたが、定期的な1on1の場を設けることが求められます。月に1度ほどの1on1で、心身ともに健康な状態か? 組織の姿と従業員の志向にズレはないか? などをチェックすることが重要です。

特に異動が発生した際、組織形態の大きな変化が起こった際などは必須項目として1on1を設けることが大切です。

サービス紹介資料

株式会社JAM / 小西修平

この記事を書いた人

株式会社JAM / 小西修平

ベンチャー/成長企業向けの組織コンサルティング、研修、管理職育成パッケージ「マネディク」などを提供する株式会社JAMでマーケティングを担当しています。立教大学経営学部卒。日本の就労観を変革したい。自身が素敵な就労観を持ちたい。そんな思いで情報発信しています。